◆実施日:2025年10月16日
◆場所:関西エリア
◆鳥種と羽数:オカメインコ1羽
◆理由:飼い主様のご都合により
◆経緯
・2025年10月初旬
お一人暮らしの飼い主様からご相談をいただきました。
ご家庭の事情に加え、住居の退去(引越し先はペット不可)を控えており、やむを得ずオカメインコ1羽の手放しをご希望とのことでした。
ご相談をいただいた時点で退去の日程も迫っており、早急な対応が必要な状況でした。
飼い主様ご自身も他の受け入れ先を探すなど、できる限りの手を尽くされたとのことですが、最終的にTSUBASAへたどり着いたようでした。
また、金銭的なご負担も難しい状況であったため、事前の検査や関西から施設(埼玉)までの移送が困難とのことでした。
様々な面で余裕のない中ではありましたが、鳥の安全と飼い主様のご事情を考慮し、急ぎ検疫室の準備を整え、レスキューとして受け入れることを決定しました。
◆現地から施設へ移動
・10月16日
飼い主様と現地最寄り駅で待ち合わせをし、オカメインコをお預かりしました。
その後、埼玉の施設まで連れて帰り、往復で1日をかけての対応となりました。
今回のように長距離のレスキューでは、季節によって暑さや寒さに配慮する必要があり、保冷剤やカイロなど、状況に応じた準備や対策が求められます。
今回はちょうど良い気候だったのは幸いでした。
また、長距離移動による鳥の体調への負担が心配でしたが、移動中も歌を歌うほど元気で、落ち着いた様子を見せてくれました。
受け取り直後のオカメインコ。
最初は緊張していたものの、帰りの新幹線の中では終始歌っていました。
◆レスキュー後の様子
施設へ移ってからも、体調を崩すこともなく元気に過ごしています。
特にタオルが好きなようで、タオルに乗って体重測定してもらったりしています。
最近はカキカキさせてくれるようにもなりました。
そして感染症3項目(鳥クラミジア症、PBFD、BFD)の検査を実施したところ、幸いにもすべて陰性でした。
レスキュー対応では時間的な制約や事前準備の不足、費用面の負担など、様々な困難を伴うことが多くあります。
同時に、受け入れる鳥だけでなく、すでに施設で暮らしている鳥たちの安全を守るため、慎重かつ迅速に対応することが求められます。
今回のケースも決して容易なものではありませんでしたが、飼い主様が最終的にTSUBASAへご相談くださったことは、本当に幸いなことでした。
突然の事情で、愛するペットを手放さなければならなくなることは、誰にでも起こり得ることです。
その時にできることには限りがあるかもしれませんが、「どうすればこの子が幸せに生きられるか」を最後まで考え、新しい道を探し出す努力を続けることは、飼い主としてとても大切な姿勢だと思います。
これからも、1羽でも多くの鳥たちの命のバトンを引き継いでいきます。
